会計処理(実際の数字を把握するために!)
お店の状況(経営成績・損益分岐点・客単価・客席回転率など)を数字で把握し、その数字を基に改善策を講じるためには、まず、その基となるデータ(数字)が必要となります(当たり前ですが・・・)。そのための具体的なデータのとり方・会計処理の方法等を紹介します。これを参考にし、自分のお店に合うようにアレンジして、最良の方法を見つけて下さい。
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売上(注文)伝票
〜記載事項〜
in(注文)out(会計)時間
男or女 人数
店売or出前
その他欲しい情報
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step1
ほとんどのお店では、まず、お客さんから注文があった段階で、売上(注文)伝票を付けますよね。皆さん、ここには、注文(ラーメンとか餃子とか)と単価は必ず書くと思いますが、これにちょっとだけ手を加えて、自分が欲しい情報を入手しましょう。
例えば、一定時間当りの客席回転率を知りたいなら、お客さんが何時にお店に入って、何時に食事を終えてお店を出たのか(注文時と会計時に、時間をメモするだけでOKです)知る必要があります。少なくても、ランチタイムのお客さんなのか、ディナータイムのお客さんなのかぐらいは分けましょう。
新たなメニューの開発のためには、客層を正確に把握する必要があります。そのためには、伝票に、男女の別、おおまかな年齢層、サラリーマンなのか主婦なのかなど自分のお店にとって必要な情報を書き込みましょう。
→売上(注文)伝票のフォーム |
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営業日報
〜記載事項〜
伝票集計
レジスター売上合計
現金残
現金払い経費
時間帯別売上高・来客数
その他特記事項
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step2
1日の営業が終わったら、営業日報を作成しましょう。
まずは、売上(注文)伝票を集計し、1日の売上高を求めましょう。同時に、時間帯別の売上高及び来客数等も集計しましょう。
伝票を集計した売上高は、当然レジスターの売上高合計と一致しなければなりません。もし一致しない場合には、その原因を明らかにしなければなりません(レジの打ち間違いなのか、お釣りの渡し間違いなのかなど)。
また、現金で支払った材料仕入れなどがあれば、記載します。
この作業、なんか大変そうですが、慣れれば、それ程時間は掛かりません。1日の仕事を終えて大変だとは思いますが、10分〜20分頑張って下さい。これにより、貴重な経営データが手に入ります。更に、この作業によりオーナーは、お店の成績を数字で把握できるセンスが身に付くはずです。
→営業日報のフォーム
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月間売上表
〜記載事項〜
毎日の売上高・来客数
客単価など
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step3
毎日営業日報を付けたら、それを週単位で集計しましょう。そして、1月ごとにまとめてみましょう。お店の売上の状況をつかむには、日々の売上だけでは不十分です。そのため、1月当りの売上表を作ることにより、曜日ごとの売上高の傾向や、目標売上高の達成率などを知る必要があります。
この月間売上表には、売上高や客数・組数、そこから計算される客単価などを記載しましょう。それ以外にも、どのようなお客さん(客層)が多かったか、日々の売上高に大きな変動があった場合にはその要因(台風でお客さんが少なかっただとか、近くでイベントがあったので売上が多かったとか)など数字以外のデーターも書いておくと、更に役立つ情報が得られると思います。
→月間売上表のフォーム |
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試算表
記載事項
売上高
費用(固定費・変動費別に)
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step4
最後は、試算表を作成しましょう。試算表も、ちょっとアレンジするだけで、会社の経営成績の把握に、更に役立つ情報を提供してくれます。
まずは、月間売上表から、その月の売上高を転記して下さい。それから、経費を、固定費と変動費に分けて集計します。それ以外に、月当たりの減価償却費と、借入金の返済など費用にならない現金等の支出も記載しておくと、ある程度の資金繰りも把握できます。詳しくは、以下のフォームを参考にして下さい。
このデーターから、損益分岐点や、会社の営業成績・納税予定などが分かります。
実際には、この作業は、会計ソフトを使い試算表を作成し、エクセル等に書き出し、自分のお店に合うように加工した方が時間は掛からないかもしれません。
→試算表のフォーム
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*上記の作業は、確かに簡単ではありません。多少時間も掛かります。でも、手間を掛けた以上に効果はあるはずです(有用な経営データーが得られます。→お店の問題点が見つかります。→その問題点を改善すれば、儲かるお店が創れるはずです。)
また、お金に余裕があれば、POSシステムを使い、時間を掛けずにより正確で・有用な情報を得ることも可能です。でも、まずは、お金を掛けずに、上記の方法をアレンジしてコツコツ自分でデーターを集めてみて下さい。
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